2001年チーム分析セリーグ編
 
順位予想も兼ねているので、上位球団から行きます。
 
巨人
先発ローテ 上原・工藤・メイ・高橋・河原+鄭ミンテ・桑田・斎藤雅・槙原・鄭ミンチョル・入来・西山・小野から一人  
抑え 岡島(趙)
中継ぎ 木村・三沢・南    
左セットアッパー 柏田・平松・野村・河本からローテーションで2人ないし3人
 
捕手 村田善・吉永・阿部・村田真     
一塁 マルティネス・清原
二塁 仁志
三塁 江藤      
遊撃 ニ岡
その他内野手 元木・川相
 
中堅 高橋
左翼 清水(元木)
右翼 松井
その他外野手 後藤+斎藤宣・川中・堀田から1人
 
去年は巨人が強かった。というよりも中日と横浜がコケて優勝。と言うの感じが私にはします。その中日と横浜がさらに弱くなった現状では、やはり巨人を優勝候補にするしかないでしょう。

先発よりも、先にストッパーです。監督以外は誰もが岡島をストッパーにすべきだと考え、事実そのとおりでありましょう。趙もいいですが外人枠の関係で微妙。鄭ミンテが一軍で使えない、と判断されれば趙がダブルストッパーになるでしょう。中継ぎは右も左も数が多く、総合的にいえば12球団一でしょう。

先発に関しては、左の3人は確定として、右は上原の次に来るのか河原でしょう。昨年は4勝中3完封という離れ業を見せた後故障で離脱しました。故障は治っていますし、彼も上原と同様の評価を受けて入団した投手ですから、通年働ければ15勝してもおかしくはありません。ただ、やはり6年間で3度故障していますので、再び再発する危険はあります。
左に関しては高橋がヤバメ。スクリューが誰も打てずに開幕5連勝しましたが、その後スクリューを誰も振らなくなり、高橋のスクリューはボールになる球なのでストライクが取れず、苦し紛れのストレートを狙い撃ちされて全く勝てず。オールスター後はスクリューとストレートを織り交ぜる様にして持ち直しましたが、やはり球威不足は否めず9勝でシーズンを終えました。ダイエー相手に完封したのは、まさにシーズン初めの頃の様にスクリューをダイエー打線が振りまくったから。シーズン中に大研究しているでしょうから、ストライクの取れる球を覚えないと、滅多打ちにされる危険があります。むしろストッパーにした方が、1イニングならスクリューだけ投げていても相手は振らざるを得ないので通用しそうな気がするんですがね…。

打線の方は、注目はやはり阿部でしょう。彼は私の見たところ古田タイプでも伊東タイプでもなく城島タイプです(笑) レフトで使えば20HRは行けるでしょう。肩は強いですが、キャッチングがともかく下手で、シドニー五輪の時も鈴木が第一戦で右手を打撲(一説には骨折したとの噂も)してバットを握れない状態だったのに、結局残りの試合も全て鈴木がスタメンだったと言うほど下手なわけで、つまりプロの150キロの球なんか受けとめられないわけですな。中大は中堅大学なのでそんなに凄い投手はいませんでしたし。肩は強いのでキャッチング次第でしょう。
逆に吉永はかなり期待できるのでは。まだ32歳だし、阿部と村田善と3人体制で4.5年いけそうです。これで真一も安心して辞めれますね(笑)

清原は今年オフにFAです。私的には残留と阪神移籍は5分5分かと。

ドラフト解析
阿部は上記の通り。2位の上野は、藤田(阪神)や山村(ダイエー)に逃げられた為、慌てて押し込んだ3、4位クラスの選手。先発で使おうなんて思ったらとんでもないことになろう。逆に3位の三浦は三沢の様な感じ。右の中継ぎ陣に食いこむかも。
高校生は大物はいない。内海獲得の為に取った同僚捕手の李は果たしてどうなることやら…。
期待の若手
昨年のドラ5、条辺は巨人の高校生では桑田以来となる一年目での先発を消化試合で行った、150キロの右の本格派。桑田自体も1年目は2勝であり、一年使ってみたい素材ではあるが巨人ではどうか…。オープン戦で好調ならば6人目の先発に割り込むか。
昨年ドラフト組で1番の期待と書いた内薗は変化球が無く苦しんだが中継ぎで期待したい。左の佐藤も先発として使ってみたいが。
新外国人解析
獲得したのは鄭ミンテだけ。韓国では100勝の大物だが、来日した韓国人投手はことごとくクセを見抜かれて一年目は撃沈している。巨人でも昨年、鄭ミンチョルが先発で2勝しながら二軍落ちしたまま帰ってこなかったのはクセが直らなかったからだ。果たしてミンテはどうなるか。ダメならダメで趙を使えばいいのでそんなにはダメージでは無いが。    


中日
先発ローテ 野口・バンチ・川崎・山本・武田+小池・山田・紀藤から一人
抑え ギャラード
中継ぎ 落合・鈴木平・正津・中山 岡本
左セットアッパー 岩瀬・前田(谷間の先発兼任) 洗平・井本
故障 川上
 
捕手 中村  鈴木・中野
一塁 山崎・大豊
二塁 立波 神野・井端・荒木
三塁 アンロー 種田・渡辺      
遊撃 福留・久慈
 
中堅 関川
左翼 李orティモンズ
右翼 井上・筒井
その他外野 大西
 
先発は問題なし。バンチ・川崎の右二人に野口・山本の左二人。いずれも15勝クラスだ。川上が出遅れ(場合によっては今季絶望)たが、5人目には故障から復活を期す武田が入り、六人目は右の紀藤、左は小池か前田(中継ぎ兼任)、という陣容。巨人と比べても遜色は無い。
しかし、中継ぎ陣に目を移すと…ギャラードという絶対的な抑え、岩瀬と言うリーグ最強の左のセットアッパーがいるが、他が続かない。一昨年リーグ制覇をしたときは宣、サムソン、落合がいた。宣の穴はギャラードで埋めたが、サムソンの代わりは出ず、落合は前半は故障、復帰した後半も球威が戻らず打ちこまれた。中継ぎの数が絶対的に足りず、昨年の岩瀬は登板過多で打たれることが多く、総合的には巨人に劣ってしまった。
その為ドラフトでは、中継ぎを任せられる社会人を数多く取った。まずはドラ2、左の洗平。同じ大学で横浜のドラ2、吉見よりは劣るが、彼は中継ぎ専任であると考えると活躍する可能性は高い。一年目の岩瀬並の活躍を残せるか。そして社会人から年齢が高めで左右を一人ずつ(右の岡本、左の井本)を取った。新人頼みではあるが、効率的な補強をしており、中継ぎ王国の復興を目指す。ただ、右はやや頼りないか。落合の復活に期待したい。

打線に関してはゴメスの離脱が痛すぎる。正直言ってこの現状では、巨人を抜くのは難しいか。投手がよっぽど崩壊しなければ、5割を割ることは無いと思うのだが…野手の補強も対して無く、外国人頼みでは苦しいか。それに外国人が当たったとしても昨年不調の1.2番、関川や福留の復活が無ければ点が取れない…打線に関しては優勝を狙うにはちょっと苦しい。
サードはアンローが入る。ゴメスが辞めたので私はてっきり福留がコンバートされるものとばかり思ったが…アンローが駄目ならすぐそうなるだろうが。大豊は移籍して阪神の文句を言ったり、デカイことばかり言っているが広いナゴヤドームに移って撃沈するのは目に見えている。が、引退した愛甲の代わりの代打稼業、と考えればいい補強である。井上は守備が下手なので、今年駄目なら阪神の桧山のようになってしまうだろう。
昨年ボロボロだった外野は関川の復活もさる事ながら、井上の爆発にも期待したい。彼と福留が20〜30HRできるようなら、打線はかなり持ち直すのだが…同じような飛躍を期待した昨年が大不振だったのを考えるとちょっと期待はしづらいか。
 
ドラフト解析
2位の洗平は岩瀬並の活躍を期待したい。3・4位の社会人投手、井本と岡本も中継ぎとして期待。年が年だけに駄目なら2.3年でクビになる。
7位の仲沢はあの内海の同僚の右打ちのショート。抜群の素材として注目されていたが、バイクの無免許運転で事故を起こし、センバツ出場をチャラにしたと言うダメ人間。そのため全球団が獲得を見合わせたが、貧打の中日が7位で取った。本来なら4〜5位の選手なだけに3年後に期待か。しかし新人合同自主トレにいきなり遅刻するなどやはりダメ人間。けれどその日の体力測定では群を抜く素材の良さ。個人的には苗字による業の深さを感じ得ない。
8位の辻田は左打ちのサード。福留とPLでクリーンナップを組んでいた。大学を中退しアメリカのマイナーでプレーしていたが入団テストに合格して再び福留とチームメイトに。果たしてどうか。
期待の若手
ここ数年ドラ1に高校生投手の多い中日だが、その小山と朝倉は飛躍を期待したい。ちょうど先発6番手が開いているのでそれなりに登板がありそう。野手はちょっと、大砲候補は不在か。
新外国人解析
投手は補強無し。外国人はサードのアンローに外野のティモンズ。普通外国人は左を取るものなのだが、昨年左投手にやられたからか二人とも右打ちである。実際、関川・立波・井上・福留と主力がみんな左なので悪くは無い。が、ゴメスの穴を期待するのはさすがに酷か。どっちかは当たって欲しいが…。


広島
先発ローテ 佐々岡・黒田 横山・高橋・河内 山内・沢崎 
抑え ?
中継ぎ 小林幹英・玉木・苫米地・シュールストロム  
左セットアッパー ヤング    
 
捕手 西山・瀬戸 田村・倉・木村一     
一塁 ロペス 
二塁 木村拓・ディアス   
三塁 新井      
遊撃 東出・野村(三塁兼任) 
その他内野手 浅井・町田(代打)
 
中堅 緒方・朝山
左翼 金本
右翼 前田・嶋
 
あらら、消去法で言ったら3位になってしまった。しかし、5割を切るのでは。ただ、打線は良い。ゴメス、ローズが亡き後では巨人の次の打線である。投手さえしっかりしてくれれば、5割も狙えよう。これで佐々岡・黒田・横山・河内・高橋が5本柱でみんな二桁勝ったりしたら優勝もしてしまうかも。それを期待するのは夢物語だが、大砲候補のいない中日と違って夢を見るだけの下地はある。
故障から復活の横山、2年目の飛躍を期待する河内、先発に固体したい高橋、また復活組の山内、沢崎、山崎など…ただ、結局毎年しっちゃかめっちゃかになるのはなんといっても中継ぎがいないから。今年も結局ストッパーが決まっていない。
あれ、左の中継ぎに書いてあるヤングって誰? 日本人はいないのでしょうか?
まあ、場合によっては横山ストッパー、高橋が左のセットアッパーというのも「アリ」だろう。どちらにしろ人が足らないのだから、完投だけを目指すのか、ブルペンを強化するのか、どちらにするのか監督がはっきり決める必要があるだろう。例年の様に高橋が先発と中継ぎをいったりきたりでは3位以下にだってなろう。
個人的には、河内が先発でいければ横山をストッパーにしたいが…しかし、河内も高卒2年目だし、あまり期待するのもどうかと…。ますますミンチーの抜けた穴が痛い。彼がいれば横山を安心してストッパーにでき、優勝も狙えたのだが…。
紀藤と交換した鶴田は、巨人の河原の様にエースと期待されながら故障しっ放しの人です。
 
打線の方はキムタク、東出の1.2番を金本、ロペスが返すと言う縮図で実に効率良し。そして新井や復活組の緒方・前田が絡み、なかなか打線は良い。が、守備の方がかなり痛い。2年連続100エラー超とはこれいかに? 東出はショートに回ると弱肩からか送球エラーが目立った。私はセカンドに戻した方がいい気がします。キムタクはセンターにして、ショートをなんとかやりくりする形の方が(本当は緒方でも放出して久慈か奈良原を取るのがベストなのだが広島はそんなことはしないので)総合的には守備力が上がると思うのだが。緒方はまだ歩けないらしいので結局センターはキムタクになりそうだが…昨年まずまず働いた朝山にも期待したい。
 
ドラフト解析
2位の広瀬はどうなんでしょうかね? 3年まで大活躍して全球団がマークしてたけど4年の時に故障してみんな去り、広島だけが残ったらしいが。私は戦力にはいれませんでしたが…
それにしても高校生ばかりですな。高校生が悪いとはいわんが、今のチームの現状を考えたら、多少は社会人投手も取ればいいのに…
昨年体の出来ていない河内と苫米地が投げまくったことを考えると、横松と玉山もなんかそんな雰囲気が。基本的には3年後期待なのだが…そういえば東出って3年目、河内も2年目でしたね。
期待の若手
若手ではないが、新井にはぜひ30HRを。他では外野手の嶋と朝山。彼らが3人が一人前になって野村・緒方・前田に引導を渡せば六億円も経費が浮きます。
投手では二軍のエース、長谷川と田中にはそろそろ一軍のローテに入ってもらいたいのですが。そういや河内もまだ若手だったな。監督の頭の中では完全にローテ投手の様ですが…でも、一年中6日で使ってみたい素材には違いありません。
新外国人解析
新外国人の前に、どうしてディアスをクビにしないんでしょうかね? よくわかりません。3年契約でもしてしまったんでしょうか?
取った投手は左右の中継ぎ候補。助っ人ではありませんな。年棒の方も非常にリーズナブルで、なるほど金額分は働きそうですが。 
阪神
先発ローテ 星野伸・藪・福原・川尻・藤田・ハンセル  中込・船木 
抑え カーライル?
中継ぎ 伊藤敦・葛西・成本・伊達
左セットアッパー 遠山・西川・吉野
 
捕手 矢野 カツノリ・山田     
一塁 クルーズ(ライト兼任)・広沢
二塁 田中(ショート兼任)・塩谷・平尾  
三塁 ペレス 和田      
遊撃 沖原
その他内野手 今岡(窓際)・八木(代打)
 
中堅 平下・上坂・赤星・浜中(サード兼任)
左翼 坪井
右翼 桧山
その他外野手 高波(守備・代走)
 
防御率はそこそこいいと言っても、昨年は100エラーを越えたので自責点が少ないだけ。ピストル打線から新庄・大豊・タラスコの2桁組が抜けてどうしようもない打線。正直言ってどうしようもないのだが、4位に挙げているのはドラフトの補強を評価してと、下のチームがズダボロなので、である。現実的には横浜と争うだろう。そしてどちらを上に予想するかというときに、投手力が上のチームを上にしただけ、というわけです。だから実はこの予想、広島以外は上から投手力の順に並んでいるのです。

ドラ1の藤田は150キロ右腕でかなりの好素材。高卒社会人なので21歳と言うのも魅力。ローテに入って二桁は狙える。新人王候補でしょう。私の一押しの選手です。2位の伊達も150キロ右腕でまずまず。中継ぎか、適正があればストッパーを任せたい。先発でも7.8勝は出来るだろうが、私的には中継ぎでやった方がエンゼルスの長谷川の様に大成するのではないかと思う。これに昨年はこけた福原がローテとして独り立ちすれば、星野・藪・川尻・ハンセルといった10勝10敗トリオがまずまずでもなかなかの投手陣になる。もともと豊富な中継ぎ陣は抑えが決まっていない以外は駒の数は巨人に次ぐ。カーライルがストッパーに固定できるかだが、先発の可能性もあろう。成本も球速は140キロ後半まで戻っているので、ストッパーは無理でも中継ぎとしては期待できそう。

野手の方はズタボロの様に見えるが、そこそこの形は見えている。白紙といっても、坪井と矢野は結局スタメンだろう。坪井は恐らく3番になるか。そしてショートはシドニー五輪代表の沖原が本命。守備がよく、久慈・奈良原タイプ。シドニーで3割を打っているので、もしかすると宮本慎也みたいになれるかも。田中秀太は東出と同じで、ショートに回って精彩を欠いた。出来ればセカンドに戻したい。

新庄の抜けたセンターだが、候補は多数いる。足の早い選手が揃っているので、彼らで1.2番を組めれば、3番坪井、4.5番は外人が20発程度だとしてもそこそこ点が取れそうな気配が。
一押しは近鉄から移籍した平下。.280、30盗塁を期待したい。ライトは桧山になっているが、センターの上坂や赤星らが回ることになろう。しかし、長打力不足のチーム状況からすれば、かつて2年連続20発の彼に復活してもらいたくもある。
 
ドラフト解析
1位の藤田は新人王本命。2位の伊達も中継ぎの柱になりそう。先発になるとそこそこの選手で終わりそうだが。4位の赤星は俊足の外野手で、平下と争う。6位の沖原は28歳だが全日本のショート。彼がレギュラーになれればチームの守備力は格段にあがるだろう。
期待の若手
浜中と塩谷はサードで争わせてみたいが、ペレスを取ってしまったので…。昨年ドラフトで取った高校生の大砲、新井も捕手からサードにコンバートしているし、一年ぐらいはサードに外人を取らなくても面白いと思うのだが。上で散々書いた平下と上坂もまだ若手である。
投手では98年のドラ1で広末亮子の同級生、藤川が昨シーズン終盤中継ぎで昇格していた。左の井川と共に先発で試してみたい素材である。
新外国人解析
カーライルは26歳で150キロを投げる逸材。現状では先発・抑えかは決まっていないが、チームを分析すればストッパーにしたい。彼がストッパーになれれば福原が中継ぎに回らなくて済む。それだけで投手陣は大違いになるだろう。
ハンセルは8勝して残留したが、今年もそのぐらいしか勝てないような。
外人ではクルーズの方が評価は上。そこそこの成績は残しそう。守備は一塁かライトだが、キャンプでライトを守れるとなれば、外野は随分よくなるとは思うが…タラスコのように守備が安定しているという話は聞かないので一塁が無難か。25発は期待してもいいだろう。
ペレスはアベレージヒッター。メジャーではユーティリティプレイヤーだった。私は余り期待してない。サードは浜中か塩谷を使った方がいいだろう。


横浜
先発ローテ 斎藤隆・川村・小宮山・三浦・福盛 吉見・関口
抑え 横山・木塚
中継ぎ 五十嵐・小桧山
左セットアッパー 森中・河原・野村 稲峰・竹下
 
捕手 谷繁 相川
一塁 ズーバー・佐伯(ライト兼任)
二塁 ドスター・石井義
三塁 小川(セカンド兼任)・古木
遊撃 石井琢
その他内野手 万永(ニ三遊) 
 
中堅 金城(サード兼任)・波留・多村
左翼 鈴木尚(ファースト兼任)
右翼 中根・井上
 
森監督が就任し、マスコミの期待は高いが、実際には大苦戦するだろう。なんといってもローズと駒田が抜けた。これは痛すぎる。ローズはともかく、駒田は?と思う人がいるかもしれないが、昨年沈んだのは駒田の不調の為である。それで3位なら、ローズが抜けたのならもっと下がるだろう。例えば西武はマルティネスが抜けただけで優勝できなくなった。松坂が入ってもである。ならば横浜はもっとつらいであろう。
さらにいえば、守備の崩壊がもっと大きい。ゴールデンクラブを独占した鉄壁の内野陣は、進藤も移籍したため石井だけになった。これで防御率は1点挙がってもおかしくない。その投手陣は未だに佐々木の後釜ができず、左バッター大全盛のセリーグで右の先発しかいないお寒い状況では、とてもじゃないがAクラスに入れるとは思わない。これで優勝したら、森監督は本当に名将と言うことになろう。

投手で見ていくと、斎藤隆・川村・小宮山・三浦という4本は確かに強い。昨年は後ろを行ったり来たりした福盛も固定されそうだ。しかし全員右。若手に左の先発候補もいない。私的にはこの5人の誰かを左と交換してもいいと思うが…トレードで取った杉本は、交換相手の戸叶よりはましだがやはり右腕。
抑えは横山なのか木塚なのか。森監督で考えると、先発の誰かをストッパーにコンバートして、左の先発を、ということもありそうだが、先発陣でストッパー向きなのは高速スライダーの斎藤隆。さすがにそれはないか。故障してからさっぱりの野村は今年は最初から中継ぎになりそう。

野手は正直言って見当もつかない。金城が外野なのかサードなのか。一塁がズーバーなのか佐伯なのか、それとも鈴木尚をコンバートなのか。波留はトレードなのか外野なのか、はたまたサードなのか。セカンドも問題だろう。小川はどうみても進藤より下。個人的には「パの元木」と呼んでいたので、チャンスに強いがホームランはフル出場で15本ぐらいだし、守備はどこでも守れて下手ではないが、守備範囲は狭い。まさに元木。レギュラーではきついだろう。ズーバーもどうか…金城も元はショートだからセカンドにしてしまうとか、そのぐらいのことをやって成功しないとAクラスは遠い。
外野は多村の成長もあり、内野ほどは心配ない。鈴木は一塁にした方がいいだろう。

守備以外にも打線も問題だ。ローズと駒田が抜けて、一人になった鈴木がどうなるか。一念発起するか、徹底マークされて潰れるかはまさにシーズンが始まらないとわからない。3番は金城の可能性もある。

後は処遇の決まらない波留のトレード相手次第でしょうな。阪神の若手センター候補が全滅なら、数だけはいるセカンド候補+投手で交換になりそうだが。大友の故障した西武も狙っているらしい。
 
ドラフト解析
2位の大学生左腕・吉見だが、即戦力で左腕の癖に横浜以外取りに行っていない。つまり、あまり凄い選手ではない。平年なら3位ぐらいだろう。中日の洗平と同級生でこちらの方がエースだが、あちらは中継ぎ、こちらは先発。それを考えると苦労しそうだ。
7位の稲峰、8位の竹下は社会人左腕。左腕不足と言うことで良い補強。中継ぎとしてはそこそこやりそうだ。彼らが一軍に定着すれば、森中・野村の先発もあるかもしれない。
即戦力ではないが1位の内川は広島から奪った大型高校生内野手。3年待ちましょう。
期待の若手
私が松坂取るよりいいじゃんか。と言った古木はどうしたんでしょうか? ちょうど一塁とサードが空いているのだから頑張って欲しいですな。
石井義はセカンドも空いたし、守備要員からレギュラーなるか。長打力は無いけどね…
若手に左腕はいません。大丈夫なのか?
新外国人解析
全然情報がありません。だって全員年棒5千万。4人合わせてもローズの半分ですか。セカンドのドースターはものにならないと困るのですがね。投手では左のホージマーが取り敢えずチームは期待しているようですが…私個人は誰一人として期待してません。でも、4人いると一人は当たりそうだけどね。昨年の阪神もなんだかんだいってハンセルだけは当たったし。



ヤクルト
先発ローテ 石井一・伊藤智 高木・平本・石井弘・宮出・ニューマン・ハースト  
抑え 高津
中継ぎ 五十嵐・島田
左セットアッパー 山本 藤井
 
捕手 古田 青柳(代打)     
一塁 ペタジーニ
二塁 土橋・城石
三塁 岩村 池山      
遊撃 宮本
 
中堅 真中・飯田
左翼 稲葉・高橋智・佐藤
右翼 ラミレズ
 
先発4本柱が全員活躍すればなあ、なんて昨年のこの欄で書いたのですが、そのうち二人がいなくなってしまいました。代わりもいません。しかも伊藤はやはり故障がち。となると、実質的には石井一だけの先発陣ということになります。ほんと、誰が先発になるか予想がつかないので取り敢えずたくさん書いておきました。それでも巨人より少ないですけど。打線は広島に次ぐものを持っているのですが、いかんせんこの投手力ではどうしようもないでしょう。一人二人育ったところで数が足りません。抑えはまあまあの陣容なのですが。五十嵐の先発転向の話もありますが、彼は完全にクローザータイプですから先発になったらコケルと思います。
若松さんは石井と伊藤に外人二人とドラ1.2を入れて先発は6人いる!とテレビで豪語していますが、私的には全滅ではと思います。
あとは中継ぎも、高津・五十嵐がいるので目立ってないですが、左が山本しかいないのです、ここは。昨年のドラ2、藤井が頑張ればそこそこですが。
 
野手に関しては結構いい。新外国陣のラミレスは2年連続3Aの二冠王と、ペタジーニと同じ経歴。かなり期待できそう。5番に固定して、ペタと30発カルテットを組みそうだ。
しかし、いくらクリーンナップが良くても1.2番がいなければ数年前の巨人と一緒。昨年もペタジーニの打点は20ほど減った。真中が絶不調だったからだが、私は逆に一昨年の真中が出来すぎだったと思います。監督さんは岩村を1番にする気のようで、確かに悪くないけれど私的には岩村は3番を打たせたい。古田はもう、6番ぐらいを打つ力しかないでしょう。だからといって1番候補はいないのだが…真中が1番で3割を打てて、岩村が3番で3割20本、そしてラミレスが前評判通り30発打てればこの投手陣でも最下位からは出れそうですが。
土橋頼みのセカンドもどうしたものかと。土橋は悪くないけど、歳を取って故障がちなのに控えがいないのはどうかと思います。
あとは激戦のレフトですか。3割20本20盗塁の稲葉は故障してから精彩を欠いてますな。個人的には好きなのだが。飯田は使わないのなら阪神に出して投手か内野の控えを貰った方が良い。 

ドラフト解析
たった5人しか取ってない。ドラフトは8人とって使えないベテランは切りなさい。
3位〜5位は高校生で、即戦力は1位の平本と2位の鎌田だけになる。平本はメジャーも取ろうとした逸材で、150キロの下手投げ投手。私もなかなかやると思う…中継ぎなら。やはり下手投げは先発では持たないのが現代野球。川尻の様に軟投派ならともかく、平本は速球派ですし。現場は完全に先発要員で、今年15勝すると計算してるようですが…逆にストッパーなら、一年目でも30Sしてもおかしくない素材だと思います。2位の鎌田は、ヤクルトだから先発要員になってますけど、そんなにいい投手ではないと思います。大学生ですが、下で3年ぐらい育ててからだと思います。平本も、先発で使うなら下で2.3年鍛えないと無理だと思いますが…。
期待の若手
岩村はぜひとも3番に固定して3割30本を目指させたい。3冠王も狙える素材だ。
五十嵐は監督が先発にしたがっているが、岡島同様決め球が1つしかないので中継ぎの方がいいかと。高津の次のストッパーでしょう。それこそ、私なら高津を巨人にあげて先発を貰い、五十嵐をストッパーにしちゃいますけどね。
新外国人解析
ラミレスは上記の通り。今年の新外国人では1番評価だ。投手では左腕のニューマンが7.8勝でも先発に入れれば全然違うが…もう一人のハーストは台湾出身、150キロ右腕、問題児とまさにガルベスです(笑) 34歳だし、駄目だと思います。


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