ケン・グリフィーJRへの手紙
 
グリフィーがレッズに移籍した。
私がマリナーズのファンになったのは決してあなたがいたからではないので、
だから私は今後ともマリナーズのファンでありつづける。レッズのファンにはならない。
あなたが移籍して年棒が浮いたためか、マリナーズは次々とFAで選手を獲得して、
戦力的にもスター的にもなかなか魅力のあるチームになりつつある。
しかし、悲しいかな。何人のスター選手が集まってもあなたの前には全てが霞む。
総合的にはあなたがいたときよりも強くなり、今年は優勝候補で開幕が楽しみだ。
でも、他の選手のほとんどが年棒の安い若手ばかりでも、
あなたのいるマリナーズは魅力にあふれていた。
毎年50本塁打を打つあなたのフォームは美しかった。
いつかシアトルに行って、あなたのホームランを見るのが僕の夢の一つだった。
そんなあなたが、もうシアトルにいないことが何より悲しい。
私はあなたが世界で…いや、歴史上最も素晴らしいスラッガーだと私は信じている。
10年後…あなたがハンク・アーロンの、いや王貞治の868本を越えていると信じている。
ケン・グリフィーJR、ありがとう。そしてさようなら。
 
あなたは、世界一美しいフォームでホームランを打つバッターだった。
 
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